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製造業の採用がうまくいかない原因、ホームページにあるかもしれません

はじめに

「求人を出しても、なかなか人が来なくて…」

交流会で製造業の経営者とお話しすると、この悩みを本当によく聞きます。ようやく採用できても、定着する前に辞めてしまう。条件を見直したり、求人媒体を変えたりしても状況が変わらない。そんな声が後を絶ちません。

もちろん、製造業の人手不足には少子高齢化や業界イメージの問題など、構造的な要因があります。すぐに解決できるものではありません。

ただ、そういった大きな話の前に、ひとつ確認してほしいことがあります。

貴社のホームページ、求職者の目線で見たことはありますか?

この記事のまとめ

  • 求職者は応募前に必ず企業のホームページを確認しています
  • ホームページの印象で「候補から外される」という見えない損失が起きています
  • 採用ページがない、写真が古い、更新が止まっているだけで不安材料になります
  • ホームページだけで採用の全てが解決するわけではありませんが、「見えない足切り」は防げます
  • まずは採用ページを独立して設け、現場のリアルな写真と情報を載せることから始めてみてください

求職者は必ずホームページを見ている

ハローワークや求人サイトで気になる会社を見つけたとき、求職者がまずやることは企業名で検索することです。これは製造業に限った話ではありませんが、製造業はBtoBの企業が多く、社名を聞いても何をしている会社か分からないケースがほとんどです。だからこそ、検索して出てくるホームページが求職者にとっての「第一印象」になります。

そこで見たホームページが、10年前のデザインのまま更新が止まっていたら。会社概要と製品一覧だけで、働いている人の姿がまったく見えなかったら。求職者はどう感じるでしょうか。

「この会社、大丈夫かな」

そう思われた時点で、候補から静かに外されています。応募が来ない理由は、条件が悪いからではなく、そもそも候補に入れてもらえていない可能性があるということです。

元・製造業の技術者として見ていた採用ページ

私自身、大手化学メーカーで7年間働いていた経験があります。就職活動は13年ほど前の話なので今とは状況が違う部分もありますが、当時から感じていたことがあります。

採用ページに力を入れている製造業は、明らかに少数派でした。

会社概要があって、事業紹介があって、採用情報はその片隅に「募集要項」がぽつんと置いてある。それが大多数のパターンでした。その中で、実際の若手社員が登場するページを設けている会社があると、やはり目を引きました。ただ正直なところ、「いいことばかり書いているんだろうな」と話半分で見ていたのも事実です。

それでも印象に残ったのは、写真の力です。現場で生き生きと働いている社員の表情が見えると、文章の内容に関係なく「ここはちゃんとしている会社だな」という印象を持ちました。逆に、笑顔なのに顔色が悪い写真を載せている会社もあって、今の自分なら「レタッチくらいしてあげてほしい」と思いますが、当時は単純に「大丈夫かな」と感じました。

もうひとつ気になっていたのは、会社の理念やビジョンが社員に浸透しているかどうかです。スローガンが古臭く、若手社員の言葉と温度差がある会社は、入社しても自分ごととして働けないのではないかと感じていました。実際、私が入社した会社でも理念の浸透度には課題があり、それは採用サイトにも滲み出ていたかもしれません。

製造業のホームページでよく見る「採用で損しているパターン」

Web制作の仕事を始めてから、さまざまな製造業のホームページを見る機会が増えました。その中で、採用の観点から「もったいない」と感じるパターンがいくつかあります。

採用ページが存在しない

意外に多いのがこのパターンです。ホームページはあるのに、採用に関する情報がまったくない。ハローワークの求人番号だけが書いてあるか、「採用についてはお電話ください」の一行だけ。求職者がせっかく検索してたどり着いても、そこから先の情報がなければ離脱するしかありません。

「ここで働くイメージ」が湧かない

会社概要、事業内容、製品一覧はしっかりしているのに、「人」が見えないホームページは多くあります。どんな人が働いていて、どんな雰囲気で、どんな1日を過ごしているのか。製品の写真はあっても、それを作っている人の写真がない。求職者にとって、働く場所のイメージが湧かない会社に応募するのはハードルが高い行為です。

写真が古い、または素材写真ばかり

10年前に撮影したままの集合写真や、明らかにストックフォトだと分かる「笑顔のビジネスパーソン」が並んでいるホームページを見ると、逆効果になっていると感じます。求職者が知りたいのは実際の現場です。きれいに演出された写真よりも、普段の作業風景や休憩中のワンシーンの方が、よほど信頼感があります。

スマートフォンで読みにくい

求職者の多くはスマートフォンで企業を検索します。PCで見ることを前提に作られたホームページは、文字が小さかったり、ナビゲーションが使いにくかったりして、それだけで「古い会社」という印象を与えてしまいます。

何年も更新されていない

「お知らせ」の最新記事が3年前。これは採用に限らずホームページ全体の問題ですが、求職者に与える印象は特に深刻です。「この会社、今も活動しているのだろうか」「社内に活気がないのではないか」と不安を抱かせます。

ホームページで全てが解決するわけではない

ここまで書いておいて矛盾するようですが、正直に言います。

ホームページを改善しただけで、採用の問題が全て解決するわけではありません。

職場の人間関係、上司との相性、マネジメントの問題。こうした内部の課題はWebでは解決できません。採用ページにどれだけ良いことを書いても、入社後の現実とのギャップが大きければ、結局は定着につながりません。

ただ、ホームページにできることはあります。

それは、「候補に入れてもらえない」という見えない損失を防ぐことです。

求人媒体で貴社の名前を見た求職者が、ホームページを検索して「ここは良さそうだ」と感じるか、「なんだか不安だな」と感じるか。その分かれ目で、応募につながるかどうかが変わります。特に製造業は、求職者にとって中身が見えにくい業種です。だからこそ、ホームページで「見せる」ことの意味が大きい。

ミスマッチを完全になくすことは難しい。でも、求職者の不安を少しでも減らして、「この会社なら話を聞いてみたい」と思ってもらうこと。それがホームページにできる最大の貢献だと考えています。

最低限やっておきたいこと

「じゃあ何をすればいいのか」という話です。大規模な採用サイトをゼロから作る必要はありません。まずは以下のことから始めてみてください。

採用ページを独立して設ける

会社概要の片隅に「採用情報」を置くのではなく、独立したページとして設けてください。ナビゲーションから直接たどり着ける場所に置くことで、「この会社は採用に前向きだ」という姿勢が伝わります。

現場の写真を撮り直す

プロのカメラマンに依頼できれば理想的ですが、スマートフォンでも十分です。大切なのは「実際の現場」が映っていること。作業中の風景、休憩室、社員同士のやりとり。演出しすぎず、自然な姿を見せる方が求職者には響きます。

社員の声は「綺麗事だけ」にしない

社員インタビューを載せるなら、「入社前に不安だったこと」と「実際に入ってどうだったか」のギャップを語ってもらうと、リアリティが出ます。良いことしか書いていない社員紹介は、求職者に見透かされます。

数字で見せる

有給取得率、平均残業時間、平均勤続年数。こうした数字は、言葉よりも説得力があります。すべてを公開する必要はありませんが、出せるものは出した方が、求職者の安心材料になります。

求人媒体との導線を意識する

ハローワークや求人サイトから貴社の名前を知った求職者が、次にホームページを訪れたとき、「もっと知りたい」という欲求に応えられる情報量があるかどうか。求人媒体で書ききれない情報をホームページで補完する、という考え方です。

定期的に更新する

一度作って終わりではなく、新しい社員の紹介や現場の近況を定期的に発信してください。更新が続いているホームページは、それだけで「活気のある会社」という印象を与えます。

まとめ

製造業の採用が難しい時代です。構造的な問題はすぐには変わりません。

でも、求職者が貴社のことを知ろうとしたとき、最初に見るのはホームページです。そのホームページが「不安を感じさせる状態」になっていないか。それだけでも確認する価値はあります。

採用ページの見直しや、ホームページの改善についてのご相談は、お気軽にお問い合わせください。求職者の目線と、制作者の目線、そして製造業で働いていた経験から、貴社に合った改善策をご提案します。

→ ホームページを作ったのに問い合わせが来ない原因について:ホームページを作ったのに問い合わせが来ない?原因は「作り方」ではないかもしれない

→ 制作会社を選ぶときの判断基準について:相見積もりで失敗しないWeb制作会社の選び方と判断基準

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