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Web制作会社の選び方|相見積もりで失敗しないための判断基準

はじめに

「3社から見積もりを取ったけど、どう比較すればいいか分からない」 「安いところに頼んで大丈夫だろうか」 「大手の方が安心? でも高い…」

ホームページのリニューアルを検討するとき、制作会社選びは大きな悩みどころです。

私はWeb制作・開発を請け負う立場ですが、同業者の話を聞いたり、他社から乗り換えてきたクライアントの声を聞いたりする中で、「この業界、約束を守る会社があまりに少ない」と感じることがあります。

この記事では、制作側だからこそ言える「良い会社・危ない会社の見分け方」をお伝えします。

この記事のまとめ

  • 価格だけで選ぶと失敗する。かといって高ければ安心というわけでもない
  • 大手に頼んでも、実際の制作は下請けの個人事業主というケースは珍しくない
  • 連絡が遅い、説明が曖昧、約束を守らない——こうした会社は避けるべき
  • 「それ、本当に必要ですか?」と言ってくれる会社は信頼できる
  • 会社の規模より「誰が担当するか」「どうコミュニケーションが取れるか」が大事

価格だけで選ぶと失敗する理由

先日の記事で「安すぎる見積もりの落とし穴」についてお伝えしました。契約時は安くても、後から追加費用が発生して結局同額になるケースがあるという話です。

ただ、誤解しないでいただきたいのは、「安い=悪い」ではないということです。

安い見積もりには理由があります。テンプレートを使っている、機能を絞っている、ディレクション工数を抑えている——こうした理由で安くなっているなら、それは正当な価格です。

問題なのは、なぜ安いかを説明してくれない会社です。「うちは安くできます」としか言わない会社は、何かを省いているか、後から請求するつもりか、そもそも工数を見誤っている可能性があります。

では、高ければ安心かというと、そうとも限りません。

大手に頼めば安心?よくある誤解

「大手の制作会社に頼めば間違いない」

こう考える方は多いと思います。確かに、大手には大手のメリットがあります。

  • 会社としての信用力、倒産リスクの低さ
  • 大規模プロジェクトの実績
  • 社内に多様な専門家がいる(デザイナー、エンジニア、ディレクターなど)

ただ、中小企業のホームページリニューアル程度の規模であれば、大手に頼むデメリットの方が大きいケースが多いです。

間に何人も介在するので高コストになる

大手の制作会社では、営業、ディレクター、デザイナー、エンジニアと、役割ごとに担当者が分かれています。それ自体は悪いことではありませんが、間に入る人が増えるほど、コミュニケーションコストが上乗せされます。

お客様が伝えたことが、営業→ディレクター→デザイナーと伝言ゲームのように伝わっていく。途中でニュアンスが変わったり、抜け落ちたりすることは珍しくありません。

実は下請けに出している会社も多い

大手に依頼しても、実際の制作は下請けの個人事業主や小規模制作会社が行っている——これはWeb業界ではよくある構造です。

元請けの大手は「ディレクション」という名目で中間マージンを取り、実際にデザインやコーディングをするのは外部のフリーランス——こうした構造は、Web業界では珍しくありません。

つまり、大手に高い費用を払っても、実際に手を動かしているのは個人事業主だったりするのです。

であれば、最初から個人や小規模の制作会社に直接頼んだ方が、コストを抑えられる上に、意思疎通もスムーズになります。伝言ゲームがなくなり、「言った言わない」のトラブルも起きにくくなります。

担当者が変わると引き継ぎがうまくいかない

大手の場合、担当者が退職したり異動したりすることは珍しくありません。引き継ぎがうまくいかず、「前任者に伝えていたことが新しい担当者に伝わっていない」というケースをよく聞きます。

さらに厄介なのは、大手が使っていた下請けのフリーランスと連絡が取れなくなるケースです。元請けの大手自身は制作していないので、「当時の制作データがない」「仕様が分からない」となり、後日の修正や追加依頼がスムーズにいかなくなります。

直接やり取りしている相手が制作者本人であれば、こうしたリスクは大幅に減ります。

「大手だから」ではなく「誰が担当するか」を見る

大事なのは、会社の規模ではなく、実際に担当する人が誰かです。

見積もりの段階で「この案件は誰が担当するのか」「打ち合わせに出てくる人と、実際に制作する人は同じか」を確認してください。営業担当と制作担当が別で、制作担当とは一度も話せない——こうした体制だと、認識のズレが起きやすくなります。

こんな会社は避けた方がいい——危険サインの見分け方

他社から乗り換えてきたクライアントから「前の会社はここがダメだった」という話を聞くことがあります。共通するパターンがあるので、選定時のチェックポイントとしてお伝えします。

連絡が遅い

問い合わせへの初回対応で、その会社の姿勢はかなり分かります。

「問い合わせを送ったのに、1週間経っても返事がない」「見積もり依頼をしたのに、催促するまで音沙汰がない」——こうした会社は、契約後も同じ対応をする可能性が高いです。

忙しいのは分かりますが、「確認して○日までにご連絡します」と一報入れるだけでも印象は全く違います。それすらできない会社は、プロジェクト中のコミュニケーションも期待できません。

契約時の説明が不足している

見積もりの内訳が曖昧、何が含まれていて何が別料金なのかが分からない——こうした会社は要注意です。

先日お伝えした記事の「期待値のズレ」は、ここから生まれます。「ライティングは含まれていると思っていた」「修正は何回でもできると思っていた」というトラブルは、契約時の説明不足が原因です。

質問しても曖昧な回答しか返ってこない場合は、その会社自身もスコープを明確にできていない可能性があります。

約束を守らない

納期を守らない、言ったことを覚えていない、担当者がコロコロ変わる——こうした話は、残念ながらよく聞きます。

「約束を守る」というのは、ビジネスの基本中の基本です。しかし、この業界では当たり前のことができていない会社が少なくありません。

契約前のやり取りの段階で、レスポンスの早さ、言ったことを覚えているか、メモを取っているかなど、細かい部分を観察してみてください。契約前の対応は、契約後の対応を映す鏡です。

「何でもできます」と言う

一見頼もしく聞こえますが、実は危険なサインです。

本当に何でもできる会社は存在しません。得意分野と不得意分野があるのが普通です。「何でもできます」と言う会社は、できないことを把握していないか、とりあえず受注してから考えようとしている可能性があります。

「これはできますか?」と聞いたとき、「できます」だけでなく「こういう方法でやります」「こういう制約があります」と具体的に説明してくれる会社の方が信頼できます。

信頼できる会社の特徴

逆に、「この会社は信頼できる」と感じるポイントもあります。

対応が丁寧で、レスポンスが早い

当たり前のことですが、これができている会社は意外と少ないです。

質問にはその日か翌日には返事がある、不明点は確認して折り返してくれる、打ち合わせの議事録を共有してくれる——こうした基本的なことを丁寧にやってくれる会社は、プロジェクト全体を通して信頼できます。

できないことは正直に言ってくれる

「それは当社の専門外なので、対応が難しいです」 「調べてみないと分からないので、確認してから回答させてください」

こう言ってくれる会社は信頼できます。できないことを正直に言うのは勇気がいることですが、その誠実さがプロジェクトを健全に進める土台になります。

できないことを隠して受注し、後から「やっぱりできませんでした」となる方が、よほど問題です。

「それ、本当に必要ですか?」と言ってくれる

お客様の要望をそのまま受け入れるのは、一見親切に見えます。しかし、本当に親切なのは、お客様の目的に照らして「それは必要か」を一緒に考えてくれる会社です。

「その機能、今の段階では優先度が低いのでは? まずはこちらから着手した方がいいと思います」 「ホームページ全体のリニューアルより、この商品に特化したLPを作った方が、目的に合っていると思います」

こうした提案ができる会社は、お客様の予算を無駄にせず、本当に必要なものを一緒に考えてくれるパートナーです。

提案の根拠を説明してくれる

「この機能が必要です」と言われたとき、「なぜ必要なのか」を説明してくれるかどうか。

「他社もやっているから」「あった方がいいから」ではなく、「御社の目的を考えると、この機能があることで○○ができるようになります」と、根拠を示してくれる会社は、場当たり的ではなく戦略的に考えてくれています。

地元 vs 都市部?どちらを選ぶべきか

「地元の制作会社に頼むべきか、東京などの都市部の会社に頼むべきか」という質問もよく受けます。

結論から言うと、迷うなら地元を選ぶメリットは大きいです。

地元の雰囲気や空気感を理解している

地元で活動している制作会社は、その地域の雰囲気や商習慣を肌で理解しています。

「この地域ではこういう見せ方が響く」「このエリアの製造業はこういう特徴がある」——こうした肌感覚は、都市部の会社には持ちにくいものです。

特に製造業の場合、工場や設備を実際に見てもらうことで、制作会社の理解が深まります。写真や言葉だけでは伝わらない「現場の空気」を共有できるのは、地元ならではのメリットです。

何かあったときにすぐ会える

オンラインで打ち合わせが完結できる時代になりましたが、「いざというとき会える距離」には価値があります。

「ちょっと相談したい」「画面を見ながら一緒に確認したい」というとき、すぐに会えるかどうかは安心感に直結します。トラブルが起きたときも、電話やメールだけでなく対面で話せるのは心強いです。

長く付き合えるパートナーになれる

ホームページは「作って終わり」ではなく、公開後の運用・改善が本番です。

長期的に付き合っていくパートナーとして考えたとき、「地元で顔が見える関係」を築ける制作会社は、信頼関係を作りやすいです。困ったときに気軽に相談できる関係は、距離が近いからこそ生まれやすいものです。

相見積もりで確認すべきこと

最後に、複数の会社から見積もりを取ったときに確認すべきポイントをまとめます。

見積もりの内訳は明確か

総額だけでなく、何にいくらかかっているかが分かるか。「一式○○円」だけの見積もりは要注意です。

担当者は誰か

打ち合わせに出てくる人と、実際に制作する人は同じか。別の場合、どうやって情報共有するのか。

公開後のサポート体制はどうか

保守契約はあるか、公開後の修正対応はどこまで含まれるか、費用はいくらか。

過去の実績・事例を見せてもらえるか

同業種や同規模の実績があるか。守秘義務で見せられない場合でも、「こういう案件をやったことがある」という説明はできるはずです。

質問への回答は的確か、誠実か

曖昧な回答で逃げていないか、できないことを正直に言っているか、質問の意図を理解して答えているか。

まとめ:会社の規模より「誰とやるか」が大事

4回にわたって「新年度に向けたホームページ戦略」をテーマにお伝えしてきました。

一貫してお伝えしたいのは、「会社の規模」や「価格」だけで判断しないということです。

大手だから安心とは限らない。安いから悪いとは限らない。高いから良いとは限らない。

大事なのは、「誰が担当するか」「どうコミュニケーションが取れるか」です。

お客様の話を丁寧に聞いてくれるか。できないことは正直に言ってくれるか。目的に沿った提案をしてくれるか。約束を守ってくれるか。

こうした「当たり前のこと」を当たり前にやってくれる会社を選んでください。

「どの会社に頼めばいいか分からない」「見積もりを取ったけど判断できない」という方は、セカンドオピニオンとしてご相談いただくことも可能です。お気軽にお問い合わせください。

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