そのホームページ、まだ大丈夫?「賞味期限」を見極めるチェックリスト
はじめに
「うちのホームページ、なんとなく古い気がする。でも、問い合わせも一応来てるし、まだ大丈夫かな…」
経営者の方から、こんな声をよく聞きます。
結論から言うと、「まだ大丈夫」と感じている時点で、すでに見えない損失が発生している可能性があります。
この記事では、ホームページの「賞味期限」を判断するためのチェックリストと、私自身の経験から見えてきた「放置するリスク」についてお伝えします。
この記事のまとめ
- ⚡古いホームページは「誰も教えてくれない」まま機会損失を生んでいる
- ⚡SSL未対応・スマホ未対応・更新停止は「致命的」レベル、すぐ対応が必要
- ⚡情報が古いと「問い合わせ内容と実態がズレる」「載っていない=やっていないと思われる」
- ⚡5年以上リニューアルしていないなら、一度チェックしてみる価値あり
- ⚡「まだ使えている」と「機能している」は違う
ホームページの怖いところは、「腐っているようには見えない」ことです。
表示もするし、問い合わせも一応来る。
でも実は、気づかないうちに“鮮度”だけが落ちていて、本来取れるはずの機会を逃している。
これが、ホームページの「賞味期限切れ」が一番やっかいな点です。
「古いサイト」は誰も指摘してくれない
ホームページが古くなっていても、取引先や求職者は何も言ってくれません。「見づらいですね」とわざわざ指摘する人はいないからです。単に、別の会社を選ぶだけです。
私は以前、大手化学メーカーで研究開発の仕事をしていました。設備投資の検討で複数メーカーから相見積もりを取ることがあったのですが、正直なところ、ホームページの印象は判断に影響していました。
技術力や製品の品質がほぼ同等に見えるとき、「どちらに問い合わせるか」「どちらを上に推薦するか」を決める場面で、サイトの見やすさや情報の整理具合が自然と比較材料になるんです。
これは私だけの話ではありません。若手〜中堅の担当者がリサーチする場合はもちろん、意外と役員クラスの方も取引先のサイトをチェックしています。特に初めて名前を聞くような中小企業の場合、「サイトを更新する余裕がない=経営状態が不安=設備投資後の保守対応も不安」という見方をする方もいました。
サイトが古いだけで「この会社、大丈夫かな」という不安が先に立ってしまう。これは担当者レベルでも役員レベルでも同じです。
賞味期限チェックリスト

では、具体的に何を見ればいいのか。深刻度別に整理しました。
致命的レベル(すぐ対応が必要)
□ SSL化されていない(URLが「http」のまま)
ブラウザのアドレスバーに「保護されていない通信」と表示されます。これが出ていると、訪問者に不安を与えるだけでなく、Google検索でも評価上不利になる可能性があります。今どきSSL化は最低限のマナーです。
□ スマホで見づらい(レスポンシブ未対応)
今やWebサイトへのアクセスは、半分以上がスマートフォンからです。画面を横にスクロールしないと見えない、文字が小さすぎる、ボタンが押しづらい——こうしたサイトは、開いた瞬間に離脱されます。
□ お知らせの最終更新が2年以上前
「新着情報」「お知らせ」欄の最新記事が2020年だったりすると、「この会社、動いてるのかな?」という印象を与えます。更新する体制がないなら、いっそお知らせ欄を非表示にした方がマシです(最低限、「現在も事業は継続しています」と分かる構成にしておく前提ですが)。
危険信号レベル(早めに検討すべき)
□ デザインに「古さ」を感じる
テンプレートをそのまま使った感じが残っている、写真やフォントがバラバラで統一感がない、余白が詰まっていて窮屈な印象——こうした特徴があると、デザインの古さが目立ちます。見た目の印象は「会社の印象」に直結するので、競合サイトと見比べてみることをおすすめします。
□ 採用ページが貧弱または古い
採用候補者は、応募前にほぼ確実にホームページを見ます。会社概要と募集要項しか載っていない採用ページは、他社と比べられたときに不利です。働く環境や社員の声が見えないと、不安で応募に踏み切れません。
□ 問い合わせフォームが使いづらい
入力項目が多すぎる、エラーメッセージが分かりにくい、スマホで入力しづらい。こうしたストレスは、問い合わせ直前の離脱につながります。せっかく興味を持ってくれた人を逃しているかもしれません。
□ 代表挨拶や社員紹介の写真が古い
「この写真、何年前だろう」と思われた瞬間、サイト全体の情報鮮度への信頼が下がります。実態と乖離している印象は避けたいところです。
黄色信号レベル(次の予算で検討)
□ 5年以上リニューアルしていない
Web業界のトレンドや技術は5年ほどでかなり変わります。
実際、2018〜2019年頃には当たり前でなかった表示速度やスマホ最適化が、今では評価や信頼に直結し、「できていて当然」になっています。セキュリティ面でも、古いシステムのまま放置するのはリスクがあります。
□ 自社で更新できない仕組みになっている
ちょっとした文言修正も制作会社に依頼が必要、しかも数日かかる——これではスピード感のある情報発信ができません。更新のハードルが高いと、結局放置につながります。
□ アクセス解析を入れていない、または見ていない
どのページが見られているか、どこから離脱しているかが分からないと、改善のしようがありません。Google Analytics(GA4)は無料で導入できます。
実際に起きていた「見えない損失」

リニューアルをお手伝いしたクライアントから聞いた話をいくつか紹介します。
問い合わせ内容と実態がズレていた
ある製造業の会社では、古いサイトに載っていた製品への問い合わせが続いていました。すでに主力ではない製品への対応に時間を取られ、本当に売りたい新しい製品の情報はほとんど掲載されていない状態でした。
対応する社員からすると「なんでこの問い合わせばかり来るんだろう」という感覚だったそうですが、原因はサイトの情報が数年前のまま更新されていなかったことでした。
「載っていない=やっていない」と思われていた
別の会社では、新しいサービスをすでに始めていたにもかかわらず、サイトには一切情報がありませんでした。営業先で口頭説明するしかなく、「えっ、そんなこともやってるんですか」と驚かれることもしばしば。
ホームページに載っていないと、「やっていない」と思われます。あるいは「まだ実績がない」「試験的にやっているだけ」という印象を与えてしまいます。これは純粋に機会損失です。説明すれば分かってもらえるとしても、そもそも説明の機会がなければ意味がありません。
「まだ大丈夫」と「もう限界」の境目
最後に、リニューアルの緊急度を判断する目安をまとめます。
部分改修・運用改善で済むケース
- SSL化・スマホ対応は済んでいる
- デザインは古めだが、見やすさに大きな問題はない
- 最低限の更新はできている(年に数回でも)
- 問い合わせ数は維持できている
この場合は、全面リニューアルではなく、特定ページの改修やコンテンツ追加で対応できることも多いです。
リニューアルを検討すべきケース
- 致命的レベルのチェック項目に1つでも該当する
- 「このサイト、あまり人に見せたくない」と感じる部分がある
- 取引先や求職者から「見づらい」「情報が古い」と言われたことがある
- 自社の強みや現在の事業内容がサイトに反映されていない
特に、「見せたくない」という感覚があるなら、それは確実にサインです。自分がそう思っているということは、初めてサイトを訪れる人はもっと強くネガティブな印象を持つはずです。
まとめ:「使えている」と「機能している」は違う
ホームページが「表示される」「問い合わせフォームが動く」というのは、最低限の動作です。「使えている」ことと、「ビジネスに貢献している」ことは別の話です。
今回のチェックリストで1つでも気になる項目があれば、一度サイト全体を見直してみてください。
次回は「リニューアルにはいくらかかるのか?予算の相場と内訳」についてお伝えします。費用感が分からないと検討も進まないと思いますので、制作側の視点から具体的にお話しします。
「自社のサイトについて客観的な意見がほしい」という方は、お気軽にご相談ください。現状の課題と優先度を整理するところからお手伝いできます。「今すぐ直すべき点」「まだ様子見でいい点」を第三者視点で整理します。